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先端レーザー科学教育研究コンソーシアムCORAL開講科目

2020年度後期(冬学期・Aセメスター)先端光科学講義U
開講時期: 11 〜 2月 月曜日2限目(10:25 〜 11:55)
教室: オンライン 
日付 タイトル
担当
内容
11/16(月)
先端光科学におけるフーリエ光学応用
慶應義塾大学大学院理工学研究科 神成文彦

フェムト秒レーザーのような広帯域光パルスの応用においては,時間域と周波数域のフーリエ変換が様々な用途に応用される.本講義では,フーリエ光学を用いた,パルス波形整形,パルス波形計測,2光子励起スペクトル計測,CARS,光コヒーレンストモグラフィなどの原理と応用を学ぶ.

キーワード: フェムト秒レーザ,空間光変調器,フーリエ変換,時間波形整形,スペクトル位相測定
12/ 7(月)
生体分子を観る!測る!
オリンパス株式会社 渡部智史, 小江克典

形態から生体内分子の機能や相互作用の観測へ,21世紀の医療・ライフサイエンスの発展を支えるイメージング機器は,大きくその役割を変えようとしている.その背景にある技術は何なのか?本講義ではその一端を,顕微鏡分野を中心に,レーザ技術との関連を含めて概説する.

キーワード: 顕微鏡の発展,共焦点顕微鏡,レーザー顕微鏡,生体分子,細胞,蛍光イメージング
12/ 14(月)
フェムト秒レーザーパルスによる「白色」光発生原理とその応用
日本電信電話株式会社 物性科学基礎研究所 石澤 淳

フェムト秒レーザパルスを種として,物質との非線形な相互作用を介して広い波長帯にわたる電磁波を発生させることができる.本講義では,フェムト秒レーザ パルスから1オクターブ近いスペクトル幅を有する「白色」光を発生させる技術の原理,ならびに得られた白色光の応用技術を解説する.また,レーザ光を扱う際の安全対策の基礎も併せて学ぶ.

キーワード: フェムト秒レーザー,フォトニック結晶ファイバー,白色光発生,非線形効果

12/21(月) 電力プラントにおけるレーザ応用保全・検査技術
東芝エネルギーシステムズ株式会社 椎原克典

産業界、主に電力プラントシステム等で活躍するレーザ応用技術(レーザー超音波探傷、レーザ溶接、レーザピーニング)や光応用計測技術の概要について学ぶ.個々の技術の原理,実用化のための課題とその解決方法などを中心に解説する.

キーワード: レーザ超音波法、レーザピーニング法、非破壊検査、応力改善
1/18(月)
フェムト秒ファイバーレーザー
イムラアメリカ・アイシン精機株式会社 大竹秀幸, 堀喬

フェムト秒パルス発生とファイバーレーザーの基礎,そしてファイバー中の非線形効果を学び,フェムト秒ファイバーレーザーとその最新の応用について学ぶ.

キーワード: 産業用フェムト秒ファイバレーザー,非線形ファイバー光学
1/25(月)
ガラスの材料特性と光学デバイスへの応用
日本電気硝子株式会社 藤田俊輔

物質としてのガラスの基本構造と特性,代表的組成系について概説し,ガラスに対する一般的理解を深める.さらに,ガラスの光学特性の解説を通して光学デバイスとの関連について学ぶ.

キーワード: ガラスの歴史,構造,製造方法,光学特性

  2/1(月)
光ファイバとその応用技術
古河電気工業株式会社 高坂繁弘

光ファイバの製造方法から基本的な特性とその応用技術までを紹介する.光ファイバの伝送損失が著しく小さいことが太平洋横断の光通信を可能にした.低損失な光ファイバの製法紹介から講義を始め,シングルモード・マルチモード,波長分散,曲げ損失,接続などといった光ファイバの特性や取り扱いを紹介する.次に長距離光通信を支えるEDFA(Erbium Doped Fiber Amplifier) とラマン増幅を議論する.EDFAを基礎として発展したファイバレーザーにも触れる.最後に光通信では信号を劣化させる要因である光ファイバ中の非線形光学効果をむしろ積極的に利用する高非線形ファイバを用いた,光パルス圧縮技術によるフェムト秒パルスの発生とパラメトリック効果を利用した増幅技術を紹介する.

キーワード: 光ファイバ,VAD(Vapor phase axial deposition method,気相軸付け法), MCVD(Modified chemical vapor deposition method,化学気相成長),シングルモード,マルチモード,融着,MFD (mode field diameter),分散,曲げ損失,カットオフ波長,EDFA (erbium doped fiber amplifier),Raman増幅,高非線形ファイバ,光パルス圧縮ファイバ,光パラメトリック増幅



2020年度後期(冬学期・Aセメスター)先端光科学実験実習U
開講時期: 11 〜 2月 火,水,木曜日の各曜日3〜5限目(13:15 〜 18:35)
教室: 東京大学本郷キャンパス 理学部化学本館地階1003号室・他
日付 タイトル
担当
内容
 10/19(月)
実験実習種目希望調査説明会(オンライン)
11/17(火),
     18(水),
     19(木)
フェムト秒レーザ波形整形と周波数域干渉波形計測
慶應義塾大学 神成文彦,保坂有杜

チタンサファイアフェムト秒レーザー発振器から出力されるフェムト秒レーザーパルスを用いて,液晶空間光変調器を用いた4fフーリエ波形整形器を実際に組立し,フェムト秒レーザーパルスの整形された波形を周波数干渉によって計測する実験を行う.(4名)

キーワード:フェムト秒レーザ,空間光変調器,フーリエ変換,時間波形整形,スペクトル位相測定

12/ 8(火),
      9(水),
      10(木) 
生体分子を観る!測る!
オリンパス株式会社 渡部智史,高橋保夫,小江克典,
井元兼太郎

本実習では生体分子の観察・測定を,実際の細胞を用いて行う.具体的には位相差顕微鏡による形態観察および蛍光顕微鏡による分子イメージングを行う.各顕微鏡の仕組みだけでなく,顕微観察が生物学の発展にどのように貢献してきたかを顕微鏡の発展と共に体験してもらう.また,最新の顕微鏡法に基づくバイオイメージングおよび生物学における意義についても紹介を行う.(6名)

キーワード: 顕微鏡の発展,共焦点顕微鏡,レーザー顕微鏡,生体分子,細胞,蛍光イメージング
12/15(火),
     16(水),
     17(木) 
フェムト秒レーザパルスによる「白色」光発生技術
日本電信電話株式会社 物性科学基礎研究所 増子拓紀,
日達研一,今井弘光

フェムト秒レーザパルスを石英光ファイバ中の狭い空間に閉じ込めて伝搬させることで,非線形な相互作用を介して広い波長帯にわたる電磁波を発生させること ができる.本実習では,1オクターブ近いスペクトル幅を有する「白色」光の発生に挑戦し,物質との非線形現象を体験実習する.また,レーザ光を扱う際の安 全対策の基礎も学ぶ.(6名)

キーワード:フェムト秒レーザー,フォトニック結晶ファイバー,白色光発生,非線形効果

  12/22(火),
     23(水),
     24(木) 
光を用いた検査技術の実習 
東芝エネルギーシステムズ株式会社 椎原克典,廣田圭一,山本摂

 レーザや光を使った予防保全検査技術(レーザ超音波探傷,レーザピーニング)とそれに関わる計測技術の基礎について実験を通じて学ぶ.それぞれの光源の特徴に応じた取扱や光学系の調整方法を習得すると共に,レーザと材質との相互作用に対する理解を深める.(6名) 

キーワード: レーザ超音波法,レーザピーニング,非破壊検査,残留応力計測 
1/19(火),
     20(水),
     21(木)
フェムト秒ファイバーレーザーを用いたモードロックと非線形効果の観測
イムラアメリカ・アイシン精機株式会社
東京大学大学院理学系研究科 岩崎純史

フェムト秒ファイバーレーザーを用いて,モードロックされた状態でのパルス列,スペクトルをリアルタイムで計測し,その動作特性について学ぶ.レーザーの 出力ファイバーを延長し,非線形効果であるラマン効果を観測する.ファイバーへの入力を変えるとラマンパルスの波長が変わることを確認する.(4名)

キーワード:産業用フェムト秒ファイバレーザー,非線形ファイバー光学
1/26(火),
     27(水),
     28(木) 
パッシブ,アクティブ光学材料としてのガラスの合成と評価
日本電気硝子株式会社 
藤田俊輔,藤田直樹,永野雄太,李 佳龍,福本彰太郎

ガラス原料を調合して実際に光学ガラスを作製し,屈折率測定を通してガラスのパッシブな光学特性を学ぶ.また,ガラスとセラミックを用いて,アクティブな光学特性を有する複合ガラス材料を合成する.(6名)

キーワード:ガラス/セラミック(蛍光体)複合材料,白色LED,波長変換,光学ガラス,ガラス溶融,光の屈折

  2/2(火),
     3(水),
     4(木)
光ファイバの基本測定と増幅・非線形応用
古河電気工業株式会社 高坂繁弘,忠隈昌輝

3種の光ファイバを用いる実験を行う. (1)カットオフ波長,曲げ損失測定:この測定を通じ,シングルモード・マルチモードの違い,導波の原理を理解し,光ファイバ素線の基本的な取り扱い方や融着接続方法を身に着ける.(2)エルビウム添加ファイバ増幅器の増幅特性測定: この増幅特性測定を通じ,光増幅原理と雑音発生原理を体験する.(3)光パルス圧縮実験: ピコ秒の光パルスをフェムト秒に圧縮する実験を通じ,光パルスの測定方法,自己位相変調によるスペクトル拡大と異常分散による分散補償を体験する.(6名)

キーワード: カットオフ波長,曲げ損失,融着,EDFA,利得,雑音指数(NF: noise figure,),光パルス圧縮,高非線形ファイバ,自己位相変調,光ソリトン