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平成22年度夏学期(前期)講義・実験実習内容

〔講義〕 先端光科学講義 I
開講時期: 4〜7月 月曜日2限目(10:15 〜 11:45)
教室: 東京大学本郷キャンパス 理学部化学本館5階講堂
日付 タイトル
担当
内容
4/19(月) 光学産業における光学技術
株式会社ニコン 大木裕史
 光学産業で行われている研究開発の事例を紹介しながら、大学の光学教育であまり触れられない幾何光学・収差論・結像論の要点を解説する。光学産業をより身近に感じるための講義である。
5/10(月) 光MEMSデバイスとその応用について
株式会社ブイ・テクノロジー 梶山康一、水村通伸
 MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)は、インクジェットヘッド、圧力センサ、加速度センサー、ジャイロスコープ、DMD(DigitalMicro-mirror Device)などに活用されている。MEMSデバイスの一般的内容とそれを応用した計測装置、加工装置および露光装置について具体的な例を引用しながら説明する。
5/17(月) レーザによる微細加工技術
オムロン・オムロンレーザーフロント株式会社 戸川拓哉
 レーザによる微細加工の基本原理と産業応用への展開について紹介し、産業用途に要求されるレーザ加工の特長と加工品質を学ぶ。.
5/24(月) 重力波天文学が生み出した新しいレーザー技術
電気通信大学 レーザー新世代研究センター 植田憲一
 ダイナミックな宇宙像を観測しようとする重力波天文学は量子雑音限界を追求する超高安定化レーザーを要求する。極限レーザーの追求が、その副産物として産業用キロワット出力ファイバーレーザーや核融合用セラミックレーザーを生み出してきた。科学研究と技術開発の相互刺激の一つのあり方を示しながら、新しい光科学研究の方向を検討する。
5/31(月) 光ファイバ通信の概要および測定・評価技術
横河電機株式会社 太田裕之
 光ファイバ通信技術の変遷、最新技術動向を理解し、光ファイバ通信の品質評価に必要な測定・評価方法を学ぶ。
6/7(月) ランプによるUV光及びVUV光の発生方法と産業界での光の応用
ウシオ電機株式会社 技術本部 森本幸裕
 ガス放電ランプの内、紫外(UV)域から真空紫外(VUV)域の光を発するランプの発光原理について解説し、ランプを作る上でのキーポイントを説明する。そして、UVランプ、VUVランプの産業界における応用について学ぶ。
6/14(月) 量子カスケードレーザとその応用
浜松ホトニクス株式会社 中央研究所 枝村忠孝
 量子カスケードレーザーの特性と、その動作原理を学ぶ。中〜遠赤外光源としての量子カスケードレーザーの可能性と、その応用について理解を深める。
6/21(月) 光ディスクの原理と将来動向
株式会社リコー 北林淳一
 小さな光ディスクに詰め込まれた様々な技術について、その歴史や構成を解説しながら、基本原理や仕組みを学ぶ。詳細には、再生系と記録系におけるドライブやメディアの違いを通して、個々の要素技術を分りやすく解説する。さらに、これまでの限界を打ち破る将来有望な光メモリについて、いくつかの例を紹介する。
6/28(月) 表面プラズモン増強のエレクトロニクスへの応用
日本電気株式会社 大橋啓之
 NECで発見された表面プラズモンにより微小な光を操作する技術は、シリコンナノフォトダイオードの発明およびそのLSIチップ光配線技術へと進歩している。この現象の発見から開発に至る経緯、および光配線、テラヘルツ波、光記録への適用についてこれまで行われた研究開発を紹介する。また、メタマテリアルへの展開についても述べる。
7/5(月) 光の量子性と光子計数法
東京大学大学院工学系研究科 五神 真
 輻射場の量子性について、説明し、光と物質の相互作用における光の量子効果について解説する。さらに実習と関連し、光の量子論的制御法とその検出法についても解説する。
7/12(月) ガラスの材料特性と光学デバイスへの応用
日本電気硝子株式会社 坂本明彦
 物質としてのガラスの基本構造と特性、代表的組成系について概説し、ガラスに対する一般的理解を深める。さらに、ガラスの光学特性の解説を通して光学デバイスとの関連について学ぶ。

〔実験実習〕 先端光科学実験実習 I
開講時期: 4〜7月 火、水、木曜日の各曜日3-5限目(13:00〜17:00)
教室: 東京大学本郷キャンパス 理学部化学本館地階1003号室
日付 タイトル
内容
4/20(火),
27(火)
両日受講する
必要あり
レンズ設計・基礎から実戦まで
株式会社ニコン 大木裕史、石山敏郎
 プロの現役レンズ設計者が、プロ用レンズ設計ソフトを用いて指導するレンズ設計実習授業。受講者全員にノートPCを貸与し、ソフトの使い方、収差図の見方から始まってカメラレンズを自主的に設計するところまで短期間で一気に指導する。2回の実習で完結し、設計結果講評会で締めくくる。 (15名)
5/11(火),
12(水),
13(木)
DMDによる映像表示および画像解析に関する実習
株式会社ブイ・テクノロジー 水村通伸、滝本政美
 MEMSデバイスであるDMDを使用した簡易プロジェクタ実験装置を使用し、任意の映像パターンを投影、パターン表示タイミング制御の実習を行う。また、DMDを使用した非接触3次元表面形状測定機能をもったYAGパルスレーザ加工装置も導入し、微細パターンニング/表面形状測定の実施と、DMDによるパターン投影/カメラによる画像キャプチャーから画像解析の基礎理論を検証する。 (5名)
5/18(火),
19(水),
20(木)
レーザによる微細加工技術
オムロン・オムロンレーザーフロント株式会社 戸川拓哉、三浦泰祐
 高出力の紫外線固体レーザを用いた透明材料の微細加工の実習を行う。分光特性、加工特性から、非線形吸収などレーザと物質の相互作用の理解を深める。また、レーザスキャナによる描画も体験する。(8名)
5/26(水),
27(木)
非線形光学実験
電気通信大学 レーザー新世代研究センター 米田仁紀
 市販レーザーアでパッケージ化されたレーザーが多くなっている現在、研究用レーザーは、まだまだ人の手による技術・調整により得られる光の質が大きく変わっている。ここでは、簡単な非線形光学実験を通し、実習生の方の光学実験技術、アライメントによるパフォーマンスの差などを感じてもらい、"高性能"さを各人で競ってもらうことを行う。(5名)
6/1(火),
2(水),
3(木)
光ファイバ通信に用いられる光ファイバ線路の測定・評価実習
横河電機株式会社 太田裕之、飯田力弘、高木真人
 光ファイバ通信における光ファイバ線路で必要となる測定技術に関して実習を通して学び、光ファイバ通信への理解を深める。(6名)
6/8 (火),
9(水),
10(木)
UV光の分光法と光化学反応の体験実習
ウシオ電機株式会社 総合技術研究所 森本幸裕、小田史彦、森安研吾
 放電ガス圧力の変化による放射スペクトルの移り変わりを分光測定し発光現象と分光法を理解して頂く。また、波長の異なるUV光をガラスに照射して水に対する濡れ性の変化に触れ、光化学反応の波長依存性を体験実習する。(6-8名)
6/15(火),
16(水),
17(木)
量子カスケードレーザとその応用
浜松ホトニクス株式会社 中央研究所材料研究室 秋草直大、枝村忠孝
 はじめに量子カスケードレーザーの動作特性を学ぶ。赤外吸収分光光学系をセットアップし、吸収スペクトルを取得・解析し、レーザーを光源とした吸収分光法 の優位性や、今後解決すべき課題を検討する。また、大気や排気ガスなどを測定対象として分析装置としての実証実験を行う。(10名)
6/22(火),
23(水),
24(木)
光ディスクの中身を覗く
株式会社リコー 横井研哉、大内田茂、戸村辰也、北林淳一
 光ピックアップの焦点検出とトラック検出の信号観測や、光ディスクの記録再生実験を通して、その原理について学ぶ。また、回折限界まで光を絞り込むための、光学調整の難しさを体験する。さらに、実際のDVDドライブ(市販品)を分解しつつその構造を知る。(10名)
6/29(火),
6/30(水),
7/ 1(木)
メタマテリアルを作る
日本電気株式会社 大橋啓之、中村 滋、藤方潤一、安道徳昭、白根昌之
 表面プラズモンによる微小開口透過光増強現象をEbbesenが発表した時、Natureはこの現象を「電子レンジの扉の小さな穴からマイクロ波がでてくるかもしれない発見」と紹介した。実験では、電子レンジから制御された形でマイクロ波を取り出すメタマテリアルを、測定方法や安全面での検討もしながら作製する。(9名)
7/6(火),
7(水),
8(木)
光子相関計数法とその応用
東京大学大学院工学系研究科 吉岡孝高、小西邦昭、大間知潤子、樋口卓也、神田夏樹、宮下顕、武村尚友
 講義と連携し、光子相関計数法の実習を行う。光子計数法により、2次の相関計測の実習を行い、各種光源の統計性を調べる。(6名)
7/13(火),
14(水),
15(木)
パッシブ、アクティブ光学材料としてのガラスの合成と評価
日本電気硝子株式会社 坂本明彦、馬屋原芳夫、佐藤史雄
 ガラス原料を調合して実際に光学ガラスを作製し、屈折率測定を通してガラスのパッシブな光学特性を学ぶ。また、ガラスとセラミックを用いて、アクティブな光学特性を有する複合ガラス材料を合成する。(6名)