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先端レーザー科学教育研究コンソーシアムCORAL開講科目

平成30年度冬学期(後期・Aセメスター)先端光科学講義U
開講時期: 10 〜 1月 月曜日2限目(10:25 〜 12:10)
教室: 東京大学本郷キャンパス 理学部化学本館4階講義室 他
日付 タイトル
担当
内容
10/1(月)
理学部化学本館
5階講堂
ガイダンス
11/5(月)
理学部化学本館
4階講義室
フェムト秒ファイバーレーザー
イムラアメリカ・アイシン精機株式会社 須藤正明

フェムト秒パルス発生とファイバーレーザーの基礎,そしてファイバー中の非線形効果を学び,フェムト秒ファイバーレーザーとその最新の応用について学ぶ.

キーワード: 産業用フェムト秒ファイバレーザー,非線形ファイバー光学
11/12(月)
理学部1号館中央棟
233講義室
ガラスの材料特性と光学デバイスへの応用
日本電気硝子株式会社 藤田俊輔

物質としてのガラスの基本構造と特性,代表的組成系について概説し,ガラスに対する一般的理解を深める.さらに,ガラスの光学特性の解説を通して光学デバイスとの関連について学ぶ.

キーワード: ガラスの歴史,構造,製造方法,光学特性

11/19(月)
理学部化学本館
4階講義室
生体分子を観る!測る!
オリンパス株式会社 土井厚志

形態から生体内分子の機能や相互作用の観測へ,21世紀の医療・ライフサイエンスの発展を支えるイメージング機器は,大きくその役割を変えようとしている.その背景にある技術は何なのか?本講義ではその一端を,顕微鏡分野を中心に,レーザ技術との関連を含めて概説する.

キーワード: 顕微鏡の発展,共焦点顕微鏡,レーザー顕微鏡,生体分子,細胞,蛍光イメージング
12/3(月)
理学部化学本館
4階講義室
先端光科学におけるフーリエ光学応用
慶應義塾大学大学院理工学研究科 神成文彦

フェムト秒レーザーのような広帯域光パルスの応用においては,時間域と周波数域のフーリエ変換が様々な用途に応用される.本講義では,フーリエ光学を用いた,パルス波形整形,パルス波形計測,2光子励起スペクトル計測,CARS,光コヒーレンストモグラフィなどの原理と応用を学ぶ.

キーワード: フェムト秒レーザ,空間光変調器,フーリエ変換,時間波形整形,スペクトル位相測定
12/10(月)
理学部化学本館
4階講義室
進化し続けるナノフォトニクス
富士フイルム株式会社 谷 武晴

光と物質との相互作用という観点から,ナノフォトニクスについて考える.そして,基礎的な考え方が実用技術に発展した実例として,プラズモンを用いるバイオセンサ(SPR(Surface plasmon resonance), SERS(Surface enhanced Raman scattering)),および,メタマテリアル環境デバイスの紹介を行う.

キーワード: センシング,バイオセンサ,近接場光,ナノフォトニクス,表面プラズモン共鳴,表面増強ラマン,メタマテリアル

12/17(月)
理学部化学本館
4階講義室
フェムト秒レーザーパルスによる「白色」光発生原理とその応用
日本電信電話株式会社 物性科学基礎研究所 石澤 淳

フェムト秒レーザパルスを種として,物質との非線形な相互作用を介して広い波長帯にわたる電磁波を発生させることができる.本講義では,フェムト秒レーザ パルスから1オクターブ近いスペクトル幅を有する「白色」光を発生させる技術の原理,ならびに得られた白色光の応用技術を解説する.また,レーザ光を扱う際の安全対策の基礎も併せて学ぶ.

キーワード: フェムト秒レーザー,フォトニック結晶ファイバー,白色光発生,非線形効果

1/21(月)
理学部化学本館
4階講義室
光ファイバとその応用技術
古河電気工業株式会社 高坂繁弘

あなたが光ファイバケーブルを受注したとして,製造から検査までの工程をたどっていく.具体的には,低損失ファイバの製法,大量生産の製法と少量多品種の製法,損失や波長分散やカットオフ波長等の検査を概観する.この製造から測定までの工程を通じて,光ファイバの基本に触れてもらう.次に,光通信を大きく発展させ,光通信を支えているエルビウム添加ファイバ増幅器とラマン増幅器を紹介する.最後に,光通信では信号を劣化させる要因である光ファイバ中の非線形光学効果をむしろ積極的に利用するファイバである高非線形ファイバを用いた,フェムト秒パルスを発生する光パルス圧縮技術とパラメトリック効果を利用した増幅技術を紹介していく.

キーワード: 光ファイバ,VAD (Vapor phase axial deposition method,気相軸付け法),MCVD (Modified chemical vapor deposition method,化学気相成長),線引き,シングルモード,マルチモード,融着,MFD (mode field diameter),波長分散,カットオフ波長,EDFA (erbium doped fiber amplifier),Raman増幅,高非線形ファイバ,光パルス圧縮ファイバ,光ソリトン,光パラメトリック増幅,擬似位相整合



平成30年度冬学期(後期)先端光科学実験実習U
開講時期: 10 〜 1月 火,水,木曜日の各曜日3〜5限目(13:00 〜 18:35)
教室: 東京大学本郷キャンパス 理学部化学本館地階1003号室・他
日付 タイトル
担当
内容
10/1(月)
理学部化学本館
5階講堂
ガイダンス
11/6(火),
7(水),
8(木)
フェムト秒ファイバーレーザーを用いたモードロックと非線形効果の観測
イムラアメリカ・アイシン精機株式会社 須藤正明
東京大学大学院理学系研究科 岩崎純史

フェムト秒ファイバーレーザーを用いて,モードロックされた状態でのパルス列,スペクトルをリアルタイムで計測し,その動作特性について学ぶ.レーザーの 出力ファイバーを延長し,非線形効果であるラマン効果を観測する.ファイバーへの入力を変えるとラマンパルスの波長が変わることを確認する.(4名)

キーワード:産業用フェムト秒ファイバレーザー,非線形ファイバー光学
11/13(火)
14(水),
15(木)
パッシブ,アクティブ光学材料としてのガラスの合成と評価
日本電気硝子株式会社 
藤田俊輔,藤田直樹,永野雄太,李 佳龍,福本彰太郎

ガラス原料を調合して実際に光学ガラスを作製し,屈折率測定を通してガラスのパッシブな光学特性を学ぶ.また,ガラスとセラミックを用いて,アクティブな光学特性を有する複合ガラス材料を合成する.(6名)

キーワード:ガラス/セラミック(蛍光体)複合材料,白色LED,波長変換,光学ガラス,ガラス溶融,光の屈折

11/20(火),
21(水),
22(木) 
生体分子を観る!測る!
オリンパス株式会社 土井厚志,高橋保夫,小江克典,
井元兼太郎

本実習では生体分子の観察・測定を,実際の細胞を用いて行う.具体的には位相差顕微鏡による形態観察および蛍光顕微鏡による分子イメージングを行う.各顕微鏡の仕組みだけでなく,顕微観察が生物学の発展にどのように貢献してきたかを顕微鏡の発展と共に体験してもらう.また,最新の顕微鏡法に基づくバイオイメージングおよび生物学における意義についても紹介を行う.(6名)

キーワード: 顕微鏡の発展,共焦点顕微鏡,レーザー顕微鏡,生体分子,細胞,蛍光イメージング
12/4(火),
5(水),
6(木) 
フェムト秒レーザ波形整形と周波数域干渉波形計測
慶應義塾大学 神成文彦,東京大学大学院理学系研究科 岩崎純史

液晶空間光変調器を用いた4fフーリエ波形整形器を実際に組立し、フェムト秒レーザーパルスの整形された波形を周波数干渉によって計測する実験を行う.(4名)

キーワード:フェムト秒レーザ,空間光変調器,フーリエ変換,時間波形整形,スペクトル位相測定

12/11(火),
12(水),
13(木)
SPRバイオセンサを作ってみよう
富士フイルム株式会社 谷 武晴,安田英紀,吉澤宏俊

ナノフォトニクスを用いるバイオセンサとして代表的な,「表面プラズモン共鳴(Surface plasmon resonance: SPR)センサ」の実験を行う.ブレッドボード上で光学系組み立て,調整を行うことで,全反射やSPRの原理を理解する.さらに,身近なサンプルのSPR信号を実測し,この技術の有用性を体験する.(6名)

キーワード:近接場光,表面プラズモン共鳴センサ,光学系,自分で組み立てる,飲料の種類を当てる
12/18(火),
19(水),
20(木)
フェムト秒レーザパルスによる「白色」光発生技術
日本電信電話株式会社 物性科学基礎研究所 増子拓紀,
日達研一

フェムト秒レーザパルスを石英光ファイバ中の狭い空間に閉じ込めて伝搬させることで,非線形な相互作用を介して広い波長帯にわたる電磁波を発生させること ができる.本実習では,1オクターブ近いスペクトル幅を有する「白色」光の発生に挑戦し,物質との非線形現象を体験実習する.また,レーザ光を扱う際の安 全対策の基礎も学ぶ.(6名)

キーワード:フェムト秒レーザー,フォトニック結晶ファイバー,白色光発生,非線形効果

1/15(火),
16(水),
17(木)
開講場所、開講日
(3日参加)にご注
意下さい
パルスレーザー照射による電子部品の高速微細加工
三菱電機株式会社 西前順一,桂 智毅

レーザー技術の実応用においては,高出力レーザーによる加工応用(material processing)が大きな分野を占めている.本講ではレーザー加工機に搭載される各種高出力レーザの技術を原理から加工応用まで最新の開発動向を交えて概説する.また,レーザー加工機はレーザー技術に加えて,電気・材料・機械・熱・制御などの要素技術を総合した製品であり,これらレーザー加工機のシステム技術についても紹介する.レーザー加工の代表的な産業応用例として,スマートフォンなどに使用される電子部品の高速微細加工を挙げることができる.実習においては,微細加工用の高繰返しパルスレーザーに実際に触れて,その基本的な動作を理解するとともに,パルスレーザーを用いて電子部品の微細加工を実施する.レーザーパルス条件やデリバリー光学系の駆動条件などの各種パラメータと加工結果とを対比することによって,レーザー加工において生じている物理現象について考察する.(4名)

キーワード:高出力レーザー,material processing,高速切断,厚板切断加工

開講場所:三菱電機(株)先端技術総合研究所(兵庫県尼崎市)

1/22(火),
23(水),
24(木)
光ファイバの基本測定と増幅・非線形応用
古河電気工業株式会社 高坂繁弘,忠隈昌輝

3種類の実験を行います.

1,光ファイバの基本測定: 光ファイバのカットオフ波長と曲げ損失特性を測定する.この実験を通じ,シングルモード・マルチモードの違い,導波の原理を確認します.測定に先立ち,光ファイバ素線の基本的な取り扱い方とV溝や融着を用いた接続方法を体験していく.

2,エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)の増幅特性測定: EDFAの増幅特性と雑音特性を測定する.測定作業終了後に,なぜそのような特性となったかを議論していく.

3,光パルス圧縮実験: 高非線形ファイバを用いる光パルス圧縮ファイバを用いて,ピコ秒の光パルスをフェムト秒に圧縮する実験を行う.光パルスの測定方法,自己位相変調によるスペクトル拡大と異常分散による分散補償を体験していく.(6名)

キーワード: カットオフ波長,曲げ損失,シングルモード,マルチモード,融着, EDFA,利得,NF(noise figure, 雑音指数),利得帯域,前方励起,後方励起,双方向励起,光パルス圧縮,高非線形ファイバ,自己位相変調,異常分散,光ソリトン,Stationary Rescaled Pulse