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6月24日(月)、昭和オプトロニクス株式会社 木村 信二 先生による先端光科学講義I「レーザーミラーの使い方」、ならびに 、木村 信二先生、黒川 敦雄 先生による先端光科学実験実習I「キャビティーリングダウン(CRD)による超高反射ミラーの反射率測定」が開催されました。

講義では、多層膜の干渉効果によってレーザー光を反射する誘電体多層膜ミラーについて、多層膜による反射の原理、薄膜の設計やその材料となる物質特性、実際のミラーとしての特性について解説いただきました。薄膜ポラライザや多波長透過フィルタ、超短パルス用広帯域ミラーについてご紹介いただいた後、光学薄膜の蒸着方法、ならびに光学薄膜の評価方法、薄膜のレーザー耐性や損傷例についてご紹介いただきました。

実験実習では、講義と連携して、キャビティーリングダウン分光法を用いた光学素子の反射率、透過率測定、ならびに光学素子のクリーニングとオプティカルコンタクトを行いました。まず、実験安全上の注意を講義いただいた後、光学素子のクリーニング方法を学び、実際に行ってみました。きれいになった2枚の光学素子を貼り合わせ、ニュートンリンングの観察、ならびにオプティカルコンタクトした結果、2枚の光学素子が張り合わせとなる様子を実際に行ってみました。1064 nmのCWレーザーをパルス化して、リファレンス光学素子によって構成されたキャビディーの中に導入し、リングダウン信号が見えるようにアライメントをしました。これをリファレンスとして、蒸着条件を変えた試料光学素子をキャビティーミラーと交換して、そのリングダウン信号から損失を得て、反射率を導き出しました。また、クリーニングしたブリュースタウインドウをキャビティー内に導入し、角度によってキャビティー損失の違い、最小損失における透過率を導き出しました。最後に、蒸着条件と反射率の違いについて、考察しました。

本実験実習では、「先端光量子アライアンス」ならびに「東京大学工学系研究科附属光量子科学研究センター」にご支援いただき、博士課程学生の牧野兼三 さん(東京大学大学院工学系研究科)にティーチングアシスタントとしてお手伝いいただきました。

写真はこちらをご覧下さい。