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1月20日(月)古河電気工業株式会社 高坂繁弘 先生による先端光科学講義II「光ファイバとその応用技術」、ならびに、1月21日(火)〜1月23日(木)高坂 繁弘先生、忠隈 昌輝 先生による先端光科学実験実習II「光ファイバの基本測定と増幅・非線形応用」が開催されました。

講義では、光ファイバ通信の原理、特徴と現在の光通信網において使用されている技術がどういったものであるのか解説いただいた後に、光ファイバを自分で購入する場合にどのような視点でパラメタを理解すればいいのか、ファイバの種類、屈折率分布、製造方法による性質の違い、波長による吸収や分散の影響などについて詳しく解説いただきました。次に、ファイバーにおける様々な新しい増幅器として、Erドープされたファイバー増幅器(EDFA)とパラメトリック増幅、ファイバー中での光パルスについて、その原理と特徴、応用事例をご紹介いただきました。

実験実習では、講義と連携して、ファイバーのカットオフ波長・曲げロス測定、EDFAの特性測定、パルス圧縮実験、以上の3つのグループに分かれて、それぞれ実験を行いました。ファイバーの基本的性質であるファイバーを伝搬後にスペクトルアナライザによって計測されるスペクトルから、シングルモード伝搬とマルチモード伝搬の違いについて、また、ファイバーの種類によって曲げロスが異なる様子について検討しました。EDFAでは、様々な条件を自分たちで考えながら、増幅器としての利得、飽和、ロスなどについて計測を行い、その結果について考察しました。パルス圧縮実験では、自己位相変調を誘起する非線形ファイバと、異常分散を誘起するシングルモードファイバを組み合わせて、自己相関波形とスペクトルの観測を行い、1ピコ秒程度のパルスを200フェムト秒以下のパルスに圧縮を行いました。また、高非線形ファイバを接続して帯域を広げた場合、異常分散を誘起するファイバー長さを設計して接続することで、どのようなパルスになるのか検討し、得られた計測結果について考察しました。

本実習では、「先端光量子アライアンス」ならびに「東京大学工学系研究科附属光量子科学研究センター」にご支援いただき、博士課程学生の遠藤瑞己さん(東京大学大学院理学系研究科)にティーチングアシスタントとしてお手伝いいただきました。

写真はこちらをご覧下さい。