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6/1(月)、電気通信大学 植田憲一 教授による先端光科学講義I「楽しい研究生活:雇われてこそ能力を発見できる」、および、6/2(火)〜4(木)、電気通信大学 レーザー新世代研究センター 米田仁紀 教授による先端光科学実験実習I 「種々のレーザー基礎実験 」が開催されました。

講義では、これまで核融合用レーザーや重力波干渉計用レーザー、光学系の開発に携わってこられた植田先生が、ご自分の研究者人生を振り返ってみて、雇われて仕事をしたことによって、さまざまな壁をいろいろ自分で学びながら越え、物理現象の本質を見出したこと、さらに新しい研究を進める糧となったことについてお話いただきました。学生時代に発振しないレーザーの原因を日々考えたことなど、いろいろな一見無駄にも思える経験が、後の研究者人生に大きな影響を与えたこと、人とのつながりが大きな糧になったこと、人生の岐路において選択に悩むより眼前の課題に全力を注力することも大事ということを、先生の経験を交えながらお話いただきました。

実験実習では、レーザーピンセット、窒素レーザー製作、固体レーザー発振の3つのテーマに分かれて、それぞれの実験を行いました。レーザーピンセットでは、緑色のレーザーポインタを微小領域に集光し、その領域に輻射圧によって油滴を三次元的にトラップする光学系を作成しました。トラップした部分を、白色照明を照射した顕微鏡によって観察し、そのトラップの様子を観察しました。窒素レーザー製作では、身の回りのもの、カプトンシートやはさみ、金属棒などを使って、2本の放電電極の間に均一な窒素放電を達成し、その結果として得られる337nmにおける窒素レーザー発振を行いました。条件を工夫しながら、強度を最も得られる電極条件を探索し、得られた紫外パルスでレーザー色素を励起して、可視光の自然放出光の増幅過程を観測しました。固体レーザー発振では、LD出力を、レンズによってNd:YVO4にカップリングして、KTP結晶によって第2次高調波発生を行い、レーザー発振の様子を観察しました。LD励起光の出力をレーザー結晶にカップリングする条件や、レーザー結晶の傾きなどを調整して、最大出力が得られる条件を探索しました。

本実験実習では、「先端光量子アライアンス」ならびに「東京大学工学系研究科附属光量子科学研究センター」にご支援いただき、博士課程学生の増山雄太君(工学系研究科)にTAとしてお手伝いいただきました。

写真はこちらをご覧下さい。