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7月13日(月)、昭和オプトロニクス株式会社 黒川敦雄先生による先端光科学講義I「レーザーミラーの使い方」、7月14日(火)〜16日(木)、黒川敦雄 先生、木村信二先生による先端光科学実験実習I「キャビティーリングダウン(CRD)による超高反射ミラーの反射率測定」が開催されました。

講義では、高精度に研磨された基板上に誘電体単層、多層膜を積層したレーザー薄膜光学素子について、その機能や設計法、評価方法について解説いただきました。まず、単層膜、多層膜の干渉効果を理解するうえで重要な、各膜層と界面での光の位相変化と振幅反射・透過計数について解説いただきました。さまざまな機能をもつ実際の光学薄膜の例を実験デモを用いて説明いただき、1/4波長スタックによる多層膜での干渉効果による反射率を決める要因についてご説明いただきました。また、成膜方法、膜材料の違いによる光学特性の変化や、分光法を用いたミラー反射率、透過率などの特性評価方法、誘電体多層膜とその基板をレーザーにって損傷するメカニズムなどについて、解説いただきました。

実験実習では、講義と関連してキャビティーリングダウン(CRDS)法を用いたミラー反射率の測定と、光学素子のクリーニング、オプティカルコンタクトによるFabry-Perotエタロンの作成を行いました。CRDSによる反射率測定では、TAの指導のもと波長1064nmのレーザー、光学チョッパー、アイソレータを用いた光学系を用いて、共振器の光学調整を行い、参照基板、試料基板のCRD信号から損失計測を行いました。二つの反射損失の比較から、試料基板の光学特性評価を行い、その違いについて考察しました。また、光学素子のクリーニングを行い、光学素子をオプティカルコンタクトによって各自貼り付けして、微小ギャップをもつ平行平板であるエタロンを作成しました。488nmのレーザーダイオードと外部共振ミラーを用いたレーザー共振器内にエタロンを設置し、レーザーダイオードのスペクトルに対して、エタロンを挿入した場合のスペクトル帯域の変化や、角度掃印による発振波長変化を測定しました。

本実習では、「先端光量子アライアンス」ならびに「東京大学工学系研究科附属光量子科学研究センター」にご支援いただき、博士課程学生の久米健大さん、齋藤貴宏さん(工学系研究科)にティーチングアシスタントとしてお手伝いいただきました。

写真はこちらをご覧下さい。