ホームページ
CORALについて
ニュース
過去のニュース
講義・実習
国際活動
リンク

5月28日(月),株式会社ニコン コアテクノロジー本部 菅谷綾子先生による先端光科学講義T「光学産業における光学技術」が開講されました.5月30日(水)〜31日(木),株式会社ニコン 大内由美子先生,菅谷綾子先生,竹中修二先生,鳥取潤一郎先生, 水田正宏先生,吉田三環子先生による先端光科学実験実習T「レンズ設計・基礎から実戦まで」が開催されました.

講義では、メガネや望遠鏡,顕微鏡を構成する主要な光学素子である「レンズ」が像を形成する仕組みを,スネルの法則などの基本的な公式の説明を交えながら解説いただきました.レンズの結像性能を悪化させる収差の影響を分類した後,ダブレットレンズや非球面レンズなど,複数の光学素子を組み合わせた収差低減のためのアプローチを紹介していただきました.また,デジタルカメラで撮影した写真をコンピュータ上で画像処理することによって収差の影響を低減する事例について解説いただきました.最後に,半導体露光装置の高解像力化のための,光源の短波長化とレンズの高NA化についても紹介いただきました.

本実習では,レンズ設計ソフトを使って,レンズの光線追跡を行うことで,結像性能を得るのに必要なレンズ光学系の設計手法について理解するとともに,オリジナルのカメラレンズを設計しました.実習の前半では,設計時に用いられる専門用語や収差の影響など,レンズ設計の基礎を解説いただきました.その後,単レンズやダブレットレンズの設計に取り組み,レンズ曲率やガラス材料の違いがレンズ性能に与える影響について理解しました.続いて,3枚のレンズを組み合わせたトリプレットレンズを設計しました.各々,レンズ性能を向上させるために試行錯誤し,オリジナルのトリプレットレンズ光学系を完成させました.実習の最後には,設計したトリプレットレンズについてのショートプレゼンテーションを行い,先生方からご講評をいただきました.

本実習では、「先端光量子アライアンス」ならびに「東京大学工学系研究科附属光量子科学研究センター」にご支援いただき、博士課程学生の恩河大さん(東京大学大学院工学系研究科)にティーチングアシスタントとしてお手伝いいただきました。

2018 May 28 〜 May 31 株式会社ニコン 講義・実験実習風景